
2019年5月のニュースで一番関心を持ったことはトヨタ自動車の社長豊田章男さんが「終身雇用を守るのは難しい」と発言したことです。
終身雇用制度というものは私たちゆとり・さとり世代には憧れの存在だったはず…
しかし、ゆとり・さとり世代が社会に出た途端に終身雇用終了宣言するとはどういうことなのでしょうか?
私の意見を紹介したいと思います。
終身雇用終身雇用終了宣言
「終身雇用」とは、企業が新卒で採用した社員を「正社員」として定年まで雇用し続ける雇用制度であり、日本特有の雇用制度です。
つまり、会社が倒産したり、それに近い状況になったりしなければ、(そこそこ仕事をしているフリをすれば)定年まで働き続けることができたのです。(犯罪などをすれば別ですが…)
そのため、バブル崩壊前後に社会に放り出された両親の子であり、学生時代にリーマン・ショックを目のあたりにしたゆとり・さとり世代にとっては、「終身雇用」制度は憧れの的です。
しかし、ゆとり・さとり世代が激闘の受験戦争・就職活動をくぐり抜けて「正社員」になり、そろそろ家庭を持ちはじめる時期となった矢先に衝撃的なニュースが飛び込んできました。
それは、日本の自動車業界のトップに降臨するトヨタ自動車の社長豊田章男さんが「終身雇用を守るのは難しい」と発言されました。

終身雇用終了宣言について思ったこと

私はゆとり世代ですが、「終身雇用」については否定的でした。「終身雇用」には多くの問題が存在しているからです。
転職することが困難
まず、企業が多くの新卒を採用するため、中途採用の枠がかなり少なくなってしまいます。
これでは、多くの職業に挑戦するチャンスが失われてしまいます。
いくら就職活動の際に情報を集め志望する企業を選択して、その企業に入社できたとしても実際に入社してみなければ自分に合っているかどうかは分かりません。
もし、入社してみて自分に合っていないと分かったとしても、「終身雇用」が当たり前の世界では転職することは難しいです。
さらに、転職は「辛抱が足りない」とか「逃げた」とか、悪い印象を持たれることが多いです。
約40年間企業に縛られる
転職が困難ということは新卒で入社した企業にしがみつくことになると思います。
ブラック企業でなければそれでも良いのかもしれませんが、サービス残業や休日出勤など労働基準法が守られていない企業だった場合、生活が大きく制限されることになります。
企業に縛られることにより、結婚、子育て、趣味などなどの活動の大きな足かせとなってしまいます。
しかも、それが定年までの約40年間続くのです。想像しただけでも泣きそうです!!
向上心が失われる
そして、労働者側の向上心が失われてしまいます。
なぜなら、特に努力しなくても解雇されることがないからです。
そのため、社会人の平均勉強時間は約6分と言われています。これではおそらく学生の時のまま知識が止まっているか忘れて知識が減っているのではないでしょうか。
これも、いざ転職したいときにできない理由のひとつですね。(企業にとっては新卒よりスキルが低く年齢が高い人材は必要ないですからね…)
労働者1人1人が向上心を高め、スキルアップをしなければ、これからのグローバル社会を生き抜くことはできないと思います。
「終身雇用」は廃れる運命
以上の理由から「終身雇用」は個人の安定という観点から見れば優れた制度ということもできますが、企業や日本の力・安定性としての観点から見るとマイナス点が多い気がします。
企業や国の力が衰え、存在が不安定になれば「終身雇用」もくそもないので、「終身雇用」は廃止されるべきではないかなと思っていました。
しかし、何故今更とは思う
ただ、憧れの「正社員」となり家庭を持とうと思っているゆとり・さとり世代が多いはずなのに、何故いまさらと思ってしまいました。
「終身雇用」を廃止するならもっと早くしてほしかったというのが本音ですね…
結局、ゆとり・さとり世代は将来的に海外との競争社会に揉まれ、人生の先輩方を養うことになるので、学生時代くらいは競争しないように配慮してくれた世代なのかもしれませんね…
このニュースからの教訓
今後安定を求めるには向上心を忘れず、自身のスキルを磨き続けることが必要!!
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