PS3ソフト「機動戦士ガンダムTarget in Sight」

お盆休みに実家に帰り、久しぶりにPS3をプレイしました。その中でも、「機動戦士ガンダム Target in Sight」が一番おもしろかったと思ったので、紹介したいと思います。

「機動戦士ガンダム Target in Sight」とは

機動戦士ガンダム Target in Sight」は2006年11月11日に発売されたプレイステーション3(PS3)専用のゲームソフトです。このゲームソフトはPS3と同時発売された5本のゲームソフトのひとつとして注目を集めていました。もう、PS3が13年前に発売された据え置き型ゲーム機であることに驚きですね!

機動戦士ガンダム Target in Sight」はタイトルの通り(ファースト)ガンダムを題材としたゲームソフトです。しかし、このソフトが発売される前に発売されたガンダムゲームとはリアルを追求した点で全く異なっています。さらに、このソフトが発売された後も、このゲームよりリアルを追求したガンダムゲームは存在していないと思います。

それでは、なぜこのゲームがおもしろかったのか紹介したいと思います。

他のガンダムゲームでは味わうことができない要素が満載

機動戦士ガンダム Target in Sight」は他のガンダムゲームでは味わうことができない要素がたくさんあります。その中でも、私が気に入っている要素を4つ紹介します。

部位破壊

2019年でもガンダムゲームにおいて、モビルスーツの「部位破壊」が取り入れられているゲームは存在しないでしょう。「機動戦士ガンダム Target in Sight」は、頭部、胸部、肩、腕部、脚部、武装にそれぞれ耐久値が設定されており、耐久値がゼロになった部位は吹き飛びます。(モビルスーツによっては、存在しない部位も存在する)それぞれの部位が破壊されたときの自機に与える影響は以下のようになっています。

  • 頭部:レーダーが使用不能になる 頭部バルカン砲が使用不能になる(運が悪いと大破)
  • 胸部:大破
  • 肩:腕部に攻撃が当たりやすくなる(直接的な影響はない)
  • 腕部:手持ち武装の使用ができなくなる(破損時に持っていた武装も吹っ飛ぶ)
  • 脚部:移動速度が低下する(さらにダメージを食らうと大破)
  • 武装:その武装が使用不能になる

このような、影響が自機はもちろん、友軍機と敵機にも生じます。私はこの要素が大好きで、このゲームの後に発売されるガンダムゲームでも採用されることを望んでいたのですが、敵機のみの採用であったり、脚部のみなどこのゲームより少ない部位のみ採用されたのみでした。

この「部位破壊」によりガンダムの世界をリアルに再現していることはもちろん、戦況を大きく変化させることができるので、とてもおもしろいと思っています。
例えば、ゲーム開始早々に、腕部のみが吹き飛び蹴りのみで敵機を撃破しなければならなくなったり、頭部を破壊されてレーダーを使用できなくなり、歩いて敵を探したりしなければならなくなります。逆に、敵機の武装さえ、破壊してしまえば、増援の出現を送らせることもできます。

このように、「部位破壊」によって戦況を変化させたり、変化させられたりすることがとてもおもしろかったです。以後のガンダムゲームでも一番取り入れて欲しいと思っていた要素です。

武器の同時使用が可能

このゲームは武器ごとにボタンが配置されているので、武器の同時使用が可能です。(ただし、射撃武器と格闘武器の同時使用はできません)例えば、マシンガンまたはビームライフルと頭部バルカン砲を同時に撃つことができます。弾薬の消費は早いですが、敵機に大ダメージを与えることができます。他のガンダムゲームでもできそうなことですが、私はこのゲームでしか、できたためしがないので、「機動戦士ガンダム Target in Sight」ならではの要素だと思っています。

リアルな描画と建物の崩壊

機動戦士ガンダム Target in Sight」はとてもリアルな描写が特徴的です。地形やモビルスーツの描写はもちろんですが、モビルスーツのカメラアイやモノアイの光り方やバーニアの炎などの細かい描写もかなりリアルに再現されています。

モビルスーツの動きも重量感がある動き方をします。この動きはPS3のスペックが当初の予定より低かったために生じた処理落ちによるものらしいですが、私はこの重量感があるスローモーションなモビルスーツの動きが大好きです。今のガンダムゲームのモビルスーツの動きは速すぎて嫌いです。

そして、建物の崩壊もかなりリアルに再現されています。建物の崩壊は実際にシミュレーションされた崩壊モデルを採用しているようです。建物が壊れた残骸もしっかり残り、転がっていきます。

最強機体が「ガンダム」

機動戦士ガンダム Target in Sight」はたくさんのモビルスーツが採用されています。GMだけでも10種類くらいのモビルスーツが採用されており、通称水泳部と呼ばれる水陸両用モビルスーツも採用されています。また、このゲームオリジナルのモビルスーツも存在します。

しかし、多くのモビルスーツが採用されても、最強機体は「ガンダム」であることに私は拍手を送りたいと思います。他のガンダムゲームにおける最強機体は「ガンダムNT-1 アレックス」や「ガンダム試作1号機 フルバーニアン」などが採用されることが多いですが、ファーストガンダムのファンとしては、やはり「ガンダム」が最強であって欲しいと思います。

また、このゲームにはモビルスーツを強化する機能があるのですが、どの機体を最大まで強化しても、強化前の「ガンダム」の性能には及びません。「ガンダム」にずば抜けた高い性能を設定しているあたりがガンダムファンのことを考えて、ゲームを作製しているなと感心しました。

「機動戦士ガンダム Target in Sight」のイマイチな点

機動戦士ガンダム Target in Sight」を褒めてきましたが、もちろんイマイチな点も存在するので2点紹介します。

ガンダムのキャラクターが登場しない

機動戦士ガンダム Target in Sight」はガンダムのキャラクターは登場しません。正確にいうと、ガンダムのキャラクターは文字でしか登場しません。戦場にエースやボスとしては登場しないので、このゲームでガンダムの「1年戦争」を体験したいという方には向いていないと思います。

ゲームのボリュームが少ない

機動戦士ガンダム Target in Sight」は「部位破壊」やリアルな描写などにこだわりすぎたのか、ミッションの数が非常に少ないと思います。ゲームの難易度は高いため、初プレイでは時間がかかると思いますが、周回プレイを始めると数時間で1周してしまう程度のボリュームしかありません。さらに、敵機の登場パターンなども全く一緒なので、数周すれば、すべて暗記できてしまうため、難易度が落ちて作業ゲームに落ちいてしまう点もボリュームがないと思ってしまう要因のひとつだと思います。

まとめ

機動戦士ガンダム Target in Sight」はこれまでのガンダムゲームにはない要素をふんだんに取り入れてくれたゲームでしたが、ボリューム不足が否めないゲームソフトであると言えます。新たに取り入れた要素は素晴らしいものだったので、続編を期待していたのですが、既に13年も経っているので続編はないのでしょう…それが残念で仕方ないですが、非常におもしろいゲームなので、プレイしたことない人はして欲しいです。プレイしたことある人も今のガンダムゲームとの違いに驚きを隠せないほど驚くと思うので再プレイして欲しいと思います。

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