大学に進学する意味はあるのか。
これは、大学受験を考えている高校生や、進路に迷っている人なら一度は考えるテーマだと思います。
「親に大学へ行けと言われる」
「先生から、大卒の方が将来安心だと言われる」
「周りの友達も大学へ行くから、自分も行くものだと思っている」
こういう理由で大学進学を考えている人は多いのではないでしょうか。
私自身、浪人してまで大学へ進学し、その後は大学院の修士課程まで修了しました。
だからこそ、大学進学を完全に否定するつもりはありません。
しかし、今振り返ると、何も考えずに大学へ進学するなら、かなり危ないと思っています。
大学は、行けば自動的に人生が良くなる場所ではありません。
大卒という肩書きだけで将来が安泰になる時代でもありません。
この記事では、浪人して大学に進学し、大学院まで修了した私の立場から、大学進学に意味がなくなる人、逆に大学へ行く意味がある人、そして進路選択で後悔しないための考え方を本音で書きます。
結論:大学進学そのものではなく「考えない進学」に意味がない
最初に結論を書くと、大学進学そのものに意味がないわけではありません。
学びたい分野がある人、将来やりたい仕事に大学卒業が必要な人、研究したいことがある人、大学生活の中で自分の進路を考えたい人にとって、大学進学には意味があります。
一方で、次のような理由だけで大学へ行くなら、私はかなり危ないと思います。
- 親に大学へ行けと言われたから
- 先生に大卒の方が安心だと言われたから
- 周りの友達が大学へ行くから
- まだ働きたくないから
- 有名大学に行けば何となくすごそうだから
もちろん、親や先生の言葉をきっかけにすること自体は悪くありません。
私も、親から「大学に行けば安泰」「給料が高くなる」と言われて、大学受験が前提の普通科高校に進みました。
ただ、問題はその後です。
自分で何も考えないまま大学へ行くと、大学生活の4年間はあっという間に過ぎます。
そして、卒業するときに「結局、自分は何を得たのだろう」と感じる可能性があります。
大学に行く意味は、大学側が用意してくれるものではありません。自分で作るものです。
大学進学に意味がなくなる理由1:受験勉強だけで満足してしまうから
大学へ行くためには、受験勉強が必要です。
高校生にとって、大学受験はかなり大きなイベントです。部活、遊び、趣味、友人関係など、いろいろな時間を削って勉強する人も多いと思います。
私も浪人を経験しているので、受験勉強の重さは分かります。
ただ、ここで怖いのは、大学に合格すること自体がゴールになってしまうことです。
大学は本来、合格して終わりの場所ではありません。
むしろ、合格してから何を学ぶか、どんな経験をするか、どのように自分の将来につなげるかが大事です。
しかし、受験勉強で燃え尽きてしまうと、大学入学後は何となく講義を受け、何となく単位を取り、何となく卒業するだけになりやすいです。
高校で習う古文、漢文、数列、微積分、難解な英語長文読解などを、社会人になってから直接使う場面は多くありません。
もちろん、基礎学力や考える力は役に立ちます。
ただし、受験を突破するためだけの暗記やテクニックで終わってしまうと、大学進学の意味はかなり薄くなります。
もし今、志望校に落ちた後に浪人するか迷っているなら、浪人経験者として書いた「現役で志望校に落ちたら浪人すべきか?浪人経験者が反対する理由」も参考になると思います。

大学受験は大事ですが、大学に合格した後の方がもっと大事です。
大学進学に意味がなくなる理由2:大卒というだけでは希少価値が弱くなっているから
親世代が大学進学を勧める理由の一つは、大卒の方が就職しやすく、給料も高くなりやすいと考えているからだと思います。
この考え方は、完全に間違いではありません。
今でも、求人によっては大卒以上が条件になっていることがあります。
大卒であることが、就職の選択肢を広げる場面はあります。
ただし、昔と同じ感覚で「大学を出れば将来安泰」と考えるのは危険です。
今は大学進学が珍しくない時代です。
つまり、大学を卒業しただけで特別扱いされる時代ではありません。
大事なのは、大学で何を学び、何を経験し、どんな判断基準を持てるようになったかです。
私は大学院まで進みましたが、それでも「学歴があるから何でもうまくいく」とは思っていません。
むしろ、大学や大学院に行ったからこそ、「そこで何をしてきたのか」を問われる場面が増えます。
大卒資格は入口にはなっても、それだけで人生を保証してくれるものではありません。
大学進学に意味がなくなる理由3:お金と時間の負担が大きいから
大学進学にはお金がかかります。
学費だけでなく、下宿する場合は家賃、食費、生活費、教科書代、交通費なども必要です。
実家から通える人でも、4年間という時間を大学生活に使うことになります。
この時間とお金を使ってでも学びたいことがあるなら、大学進学には価値があります。
しかし、何も考えずに大学へ行き、講義にも興味を持てず、ただ卒業するだけになってしまうと、かなりもったいないです。
高卒で就職した同級生は、大学生が学生生活を送っている間に働き、給料を得て、社会経験を積んでいきます。
もちろん、高卒就職が楽だと言いたいわけではありません。
ただ、大学へ行くということは、その数年間の収入や社会経験をいったん後回しにする選択でもあります。
大学の4年間は、ただの自由時間ではなく、自分の将来に投資する時間です。
遊ぶことが悪いわけではありません。
でも、何も考えずに過ごすには、大学生活は高すぎます。
大学に行く意味がある人もいる
ここまで大学進学に意味がなくなる理由を書いてきましたが、大学に行く意味がある人もいます。
たとえば、次のような人です。
- 学びたい分野がある人
- 将来やりたい仕事に大学卒業が必要な人
- 研究や専門分野に興味がある人
- 大学生活の中で自分の進路を考えたい人
- 就職の選択肢を広げたい人
- 今すぐ働くより、学びながら考える時間が必要な人
高校生の段階で、自分の将来を完璧に決めるのは難しいです。
だから、大学に進学してから考えるという選択もありだと思います。
ただし、その場合でも「とりあえず大学へ行けば何とかなる」と考えるのではなく、「大学生活の中で何を見つけるか」を意識した方がいいです。
大学進学後の生活を具体的に想像したい人には、理系大学生のリアルなキャンパスライフを紹介した記事も合わせて読んでほしいです。

大学へ行く意味があるかどうかは、大学名だけではなく、自分が大学で何をするかで決まります。
大学に行かない選択肢も、逃げではない
一方で、大学に行かない選択肢もあります。
- 高校卒業後に就職する
- 専門学校へ行く
- 働きながら資格を取る
- 一度社会に出てから、必要になったタイミングで学び直す
大学進学だけが正解ではありません。
高卒で働くことにも大変さはあります。
専門学校にも向き不向きがあります。
働きながら学ぶのも楽ではありません。
それでも、何も考えずに大学へ行くより、自分で考えて選んだ進路の方が納得しやすいと思います。
大事なのは、大学へ行くかどうかではなく、自分で選んだと言えるかどうかです。
親や先生の意見を聞くことは大切です。
でも、最後にその進路を生きるのは自分です。
大学進学で迷っている人に考えてほしいこと
大学進学で迷っているなら、次の質問を一度考えてみてください。
- 自分はなぜ大学へ行きたいのか
- 大学で学びたいことはあるのか
- 大学に行かない場合、何をするのか
- 学費や生活費を払う価値があると思えるか
- 大学卒業後にどうなっていたいのか
- 周りに流されているだけではないか
すべてに完璧な答えを出す必要はありません。
高校生の段階で、将来のことをすべて決められる人の方が少ないと思います。
ただ、何も考えずに進学するのと、迷いながらでも自分なりに考えて進学するのでは、大学生活の意味が変わります。
国公立前期試験後の進路判断に迷っている人向けには、「国公立大学前期試験が終わった受験生へ|油断せずにやるべきことと浪人判断」でも、試験後に考えるべきことを整理しています。

進路選択で大事なのは、正解を一発で当てることではなく、自分で考えて選び、必要なら後から修正することだと思います。
まとめ:大学に行く意味は、自分で作るもの
大学に進学する意味はあるのか。
この問いに対する私の答えは、大学に行く意味は、自分で作るものです。
大学へ行けば自動的に人生が良くなるわけではありません。
大卒というだけで安泰になる時代でもありません。
学ぶ意思がなく、周りに流されて進学するだけなら、大学生活はお金と時間を使うだけで終わってしまう可能性があります。
しかし、自分なりに目的を持ち、学び、失敗し、考えながら過ごすなら、大学生活には意味があります。
私自身、浪人して大学へ行き、大学院まで進みました。
その経験がすべて正解だったとは思いません。
もっと早く考えておけばよかったこともあります。
それでも、大学や大学院での経験があったからこそ、自分の失敗や価値観を言葉にできるようになった部分もあります。
だからこそ、これから大学進学を考えている人には、ただ周りに流されるのではなく、一度立ち止まって考えてほしいです。
大学へ行くかどうかより、「なぜその道を選ぶのか」を自分の言葉で言えることの方が大切です。



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