社会人になってから、「高校の勉強って意外と役に立つんだな」と感じる場面が増えました。
学生時代は、受験で点を取るためだけに勉強していた科目も多かったです。正直、当時は「こんなの社会に出て使うのか?」と思っていました。
しかし、社会人になってから振り返ると、使う科目と使わない科目はかなりはっきり分かれます。
結論から言うと、社会で特に役に立つ受験科目は、現代文、英語、そして地歴公民です。
数学や物理も基礎があると助かりますが、仕事で毎日のように高度な計算をするわけではありません。化学に関しては、私の仕事では正直ほとんど使っていません。
ただし、地歴公民だけは少し見方が変わりました。
昔の私は、地歴公民を「ニュースについていくための科目」くらいに考えていました。しかし、海外研修やアメリカ生活を経験してから、考え方が変わりました。
自国の歴史を知らずに、異文化理解はできません。
歴史を知らないまま異文化理解を語るな。
これは、今の自分が当時の自分に言いたい言葉です。
受験科目は「合格のため」だけにあるわけではない
大学受験の勉強をしていると、どうしても「この科目で何点取れるか」ばかり考えてしまいます。
もちろん受験生にとって点数は大事です。合格するためには、得点につながる勉強をしなければなりません。
ただ、社会人になってから振り返ると、受験科目にはもう一つ意味がありました。
受験科目は、社会に出てから物事を理解するための土台になります。
現代文ができないと、資料やメールを読んでも要点をつかめません。英語ができないと、海外とのやり取りで苦労します。地歴公民が弱いと、ニュースや国際情勢を見ても何が問題なのか分かりません。
私は浪人も経験していますが、受験の失敗そのものを完全に否定するつもりはありません。ただ、受験勉強のやり方や進路判断については、後から考えると反省点も多いです。浪人についての本音は、でも書いています。
英語は「読める」だけでは足りない
英語も社会人になってから必要性を痛感した科目です。
私は入社してすぐ、外国人とメールでやり取りする業務がありました。
学生時代の英語は、英文を読んで和訳できれば点数になります。しかし、仕事ではそれだけでは終わりません。
英文メールを読んで、内容を理解して、相手が何を求めているのか判断して、上司や先輩に相談して、最後は英語で返事を書く必要があります。
英語は、読めたら終わりではなく、読んだ後に行動できるかが大事です。
正直、英語のやり取りは今でもしんどいです。
ただ、英語ができると、最初の壁はかなり低くなります。英文を読むだけで疲れ切ってしまう状態からは抜け出しやすくなります。
数学と物理は高度な問題より基礎が大事
私は一応、理系大学院を出ています。
そのため、社会人になったら数学、物理、化学をバリバリ使って仕事をするのかと思っていました。
しかし、実際はそこまで高度な理系科目を毎日使うわけではありません。
数学で使うのは、三角関数やベクトルの基礎くらいです。三角関数といっても、受験問題のように複雑な公式を使うというより、角度や長さの感覚をつかむ場面が多いです。
物理も、力学の考え方が分かっていれば助かる場面があります。
数学や物理は、難問を解く力よりも、基礎概念を瞬時に思い出せることが大事です。
逆に、化学は私の仕事ではほとんど使っていません。
これは筆者の本音ですが、受験勉強した理系科目の中で、私の社会人生活では化学が一番出番が少ないです。
もちろん、化学系の仕事に就く人には必要です。あくまで私の仕事では、という話です。
地歴公民はニュース理解だけでなく、自分の国を説明するために必要
昔の私は、地歴公民を軽く見ていました。
理系受験だったので、大学受験では地理Bを選択しました。歴史は中学レベルで止まっており、公民も受験で使わなかったので、何を学んだかほとんど覚えていません。
社会人になってから、ニュースを見ても背景が分からない場面がありました。
政治、経済、国際情勢、戦争、エネルギー問題。言葉は聞いたことがあっても、何が問題なのかを深く理解できないことがあります。
ただ、私が地歴公民の重要性を一番痛感したのは、海外研修とアメリカ生活でした。
アメリカで生活していると、日本について聞かれることがあります。
日本ではどういう歴史があって、なぜそういう考え方に至ったのか。世界でも長い歴史を持つ国なのに、なぜ自国の成り立ちや有名文学、科学者、自国出身者の業績をもっと誇らないのか。
そういうことを聞かれたとき、私はうまく答えられませんでした。
日本人なのに、日本を知らない。
その感覚がかなり重かったです。
アメリカ人は、自国の歴史に誇りを持っているように見えました。自由を勝ち取った歴史があり、今でも世界No.1の経済大国であることに誇りを持っている。
もちろん、アメリカにも複雑な歴史や問題はあります。それでも、自分の国を語る言葉を持っている人が多いように感じました。
一方で私は、日本の歴史や成り立ちについて、自分の言葉で説明する力が足りませんでした。
地歴公民は、時事ニュースについていくためだけの科目ではありません。海外で日本人として自分の考えを説明するためにも必要な科目です。
今なら圧倒的に日本史を勉強し直したい
地歴公民の中で、今の私が一番勉強し直したい科目は日本史です。
理由は明確です。
自国の成り立ちを説明できるようになりたいからです。
世界史も大事です。地理も大事です。公民も、政治や経済を理解するために必要です。
ただ、海外で日本について聞かれたときに、自分の国の歴史を説明できないのはかなり苦しいです。
異文化理解というと、相手の国を知ることばかり考えがちです。
しかし、相手の文化を理解する前に、自分の国を知らなければ、比較も説明もできません。
自国の歴史を知らずに異文化理解をしようとしても、それは思い込みで終わってしまいます。
当時の自分に一言言うなら、こう言いたいです。
歴史を知らないまま異文化理解を語るな。
2025年度以降の共通テストでは社会科目の名前も変わっている
この記事を書き直すうえで、受験制度の変化にも触れておきます。
私が受験生だったころは、地理B、日本史B、世界史Bのような科目名でした。
しかし、現在は新課程に変わり、共通テストの地理歴史・公民も「地理総合」「歴史総合」「公共」などを含む形になっています。
今の受験生は、昔の受験生とは科目名や出題範囲が違う点に注意してください。
社会人が学び直す場合も、昔の科目名だけで考えるより、今の科目体系を見ながら勉強した方がよいと思います。
社会人が受験勉強をやり直すなら、最初から完璧を目指さなくていい
社会人になってから高校レベルの勉強をやり直すなら、最初から完璧を目指さなくていいと思います。
受験生のように全科目を高得点に仕上げる必要はありません。
社会人の学び直しでは、「今の自分に必要な科目」から始めれば十分です。
私なら、まず現代文、英語、日本史から始めます。
現代文は仕事の読み書きに直結します。英語は海外とのやり取りで必要です。日本史は、自国の成り立ちを説明するために必要です。
もし特定の大学に思い入れがあるなら、その大学の赤本を1年分だけ解いてみるのも面白いと思います。
必要な人だけでいいですが、過去問を使うと自分の現在地はかなり分かりやすくなります。
私のように、社会人になってから大学受験レベルの勉強をやり直したい人は、赤本を「合格するため」ではなく、「今の自分がどこで止まるのか」を確認する道具として使うのもありです。
受験生へ伝えたいこと
今、受験勉強をしている人の中には、「この科目、将来使うのかな」と思っている人もいると思います。
その疑問は自然です。
実際、社会に出てからほとんど使わない分野もあります。
ただし、すべてが無駄になるわけではありません。
受験勉強で身につけた読解力、英語力、基礎的な数学・物理の感覚、社会を見るための歴史や公民の知識は、後から効いてきます。
特に地歴公民は、学生時代よりも社会に出てから必要性を感じる科目かもしれません。
受験当日の過ごし方や平常心については、試験日当日は普段通りでいい|大学受験で平常心を保つためのでも書いています。

まとめ:社会で役に立つ受験科目は、後から意味が分かる
社会で役に立つ受験科目を、私の経験から整理すると以下です。
- 現代文:仕事のインプットとアウトプットに直結する
- 英語:海外とのやり取りで必要になる
- 数学:基礎的な計算感覚や図形感覚が役立つ
- 物理:力学の考え方があると話についていきやすい
- 化学:私の仕事では出番は少ないが、職種によっては必要
- 地歴公民:社会情勢を理解し、自分の国を説明するために必要
学生時代は、受験科目を点数でしか見ていませんでした。
しかし、社会人になり、海外研修やアメリカ生活を経験してから、特に地歴公民の見方が変わりました。
自国の歴史を知らずに、異文化理解はできません。
日本人なのに日本を知らない。
そう痛感した経験があるからこそ、今なら日本史を勉強し直したいです。
受験勉強は、合格のためだけにあるわけではありません。
後から人生のどこかで、「あの科目をちゃんとやっておけばよかった」と思う日が来ることがあります。
失敗しても、やり直せます。
社会人になってからでも、高校の勉強をやり直していいと思います。
むしろ、社会に出た後の方が、なぜ勉強するのかが分かるかもしれません。



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